大判例

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大阪地方裁判所 昭和44年(ワ)7393号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔事実〕<前略>

(四) 得べかりし利益の喪失

一六八七万円

同原告は、事故当時南海スポーツに水中モデルとして勤務し、当時の給与は一ケ月四万円であり、一年間の練習期間を経ると一ケ月一〇万円の給与が約束され、以後一〇年間水中モデル、その後二〇年間その指導者として少くとも同額の収入を挙げることが可能であつたが、前記受傷、後遺症状により他の職に就く他ないこととされ、これによる収入は一ケ月三万円にすぎないと認められるので、この差額を三〇年間分について計算(ホフマン式)すると、一六一一万円(一万円未満切捨)となり、右額と一ケ月四万円の割合による昭和四五年四月七日までの給与分七六万円との合計額が得べかりし利益である。

〔判決理由〕(四) 得べかりし利益

一、六〇五、二八〇円

同原告はその主張のとおりの職業に就き、その主張の収入を得ていたが、将来は具体的に利益が挙つて来たら月収一〇万円位を出そうといわれていたものであるところ、受傷による治療期間中以上を全く得られずまた後遺症状のためこの職に復することは不可能となり、転職による収入と前記将来の見込収入との差額相当額を失うこととなつた。以上により失つた得べかりし収入の額は、将来の月収額は確定的に確実なものともいゝ難い事情に照しこれを平均化して考えるときは、将来分については、当時の収入の三割相当額、七年分の範囲内において相当性があるものと認められるので、これらを計算すれば、

(4万円×19)+(48万円×0.3×5.87)=1,605,280円

となる。<中略>

ところで<証拠>を綜合すれば、

原告説田は以前もときどき貧血で意識を失うことがあつた上、当日もそれが或程度予測できるような身体状況であつたにも拘らず、何故か同行者(自動車による)である原告川上の誘いを断つて夜間交通量のかなり多い国道上を独りで歩いているうち貧血を起して道路中央附近に倒れたこと、原告川上は乗用者を運転して原告説田のかなり後方を数百米に亘つてノロノロと後続して進行してきたが、同原告の倒れているのを見てあわててライトをつけたまゝで停止し、同原告を動かそうとしているとき本件事故に遭つたこと、加害車は前方不注意に併せ、原告川上のつけたままにしたライトに眩惑されたこともあつて右の事故を惹起したこと、以上の事実が認められ、右認定を左右するに足る証拠はないから、右の事実によれば原告らにも過失が存することは明らかであり、これら過失内容(原告説田の過失は非常に危険なものであるが、酔つぱらい等単なる横着さから発したものでない事情を考慮する)その他諸般の事情に照し双方の負担割合を定めれば、概ね、原告説田四対被告側六、原告川上三対被告側七とすることが相当であり、以上を斟酌して被告らに賠償せしむべき額を算定すれば、(なお端数等調整)

原告説田 四、〇一五、〇〇〇円

原告川上   二一九、〇〇〇円

とすることが相当である。(寺本嘉弘)

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